養護教諭とは
(Yogo はイタリック体です。)
養護教諭の定義
養護教諭とは、学校教育法で規定されている「養護をつかさどる」教育職員であり、学校におけるすべての教育活動を通して、ヘルスプロモーションの理念に基づく健康教育と健康管理によって児童生徒等の発育・発達の支援を行う特別な免許を持つ教育職員である。
養護教諭の定義(英語)
A “Yogo teacher” is a special licensed educator who supports children’s growth and development through health education and health services on the basis of principles of health promotion in all areas of educational activities in school.
「養護教諭の専門領域に関する用語の解説集<第三版>」における「養護教諭」の解説(P.7より引用)
学校教育法第37条第12項において「養護教諭は,児童の養護をつかさどる」と規定されており,この条項は同法第49条によって中学校,第62条によって高等学校,第70条第1項によって中等教育学校,第82条によって特別支援学校に準用されることから,養護教諭は小学校・中学校・高等学校等において“児童生徒の養護をつかさどる”教育職員であると言える。また,免許状の取得についても教諭と同様に教育職員免許法で規定されていることからも教育職員としての位置づけが明確である。
なお,学校教育法第37条第17項に養護助教諭が規定されているため,養護教諭・養護助教諭等を合わせて養護教員と呼称することがあるが,養護教員は養護教諭と同義であると考えて差し支えない。
養護教諭とは何かを明らかにするためには,その専門性,役割,機能,求められる能力などから捉えることができる。小倉は執務項目で捉えられていた養護教諭の役割を専門的機能で捉え,他の関連職種に代行できないユニークな専門性が教育保健(学校の機能である教育のための保健,教育の目的達成に資する保健)にあることを指摘した。
1972年の保健体育審議会答申では,「養護教諭は,専門的立場からすべての児童生徒の保健及び環境衛生の実態を的確に把握して,疾病や情緒障害,体力,栄養に関する問題等心身の健康に問題を持つ児童生徒の個別の指導にあたり,また,健康な児童生徒についても健康の増進に関する指導にあたるのみならず,一般教員の行う日常の教育活動にも積極的に協力する役割を持つものである。」として,その主体的な役割が示された。
1997年の保健体育審議会答申では,養護教諭の新たな役割として,「養護教諭の職務の特質や保健室の機能を十分に生かし,児童生徒の様々な訴えに対して,常に心的な要因や背景を念頭に置いて,心身の観察,問題の背景の分析,解決のための支援,関係者との連携など,心や体の両面への対応を行う健康相談活動」が提示された。さらに,保健主事登用の制度改正(1995年)が行われたことに伴って,企画力・実行力・調整能力なども養護教諭に求められる資質として示された。
2008年の中央教育審議会答申では,養護教諭は,学校保健活動の推進に当たって中核的な役割を果たしており,現代的な健康課題の解決に向けて重要な責務を担っていることが述べられた。さらに,養護教諭の職務として,1972年や1997年の保健体育審議会答申で示された主要な役割をふまえて,救急処置,健康診断,疾病予防などの保健管理,保健教育,健康相談活動,保健室経営,保健組織活動などが挙げられた。また,子どもの現代的な健康課題の対応にあたり,コーディネーターの役割が求められており,チーム学校においての役割も大いに期待されている。
これらの役割や能力などをふまえて,本学会は2003年度総会において「養護教諭とは,学校におけるすべての教育活動を通して,ヘルスプロモーションの理念に基づく健康教育と健康管理によって子どもの発育・発達の支援を行う特別な免許を持つ教育職員である」と定めた。 文献(省略)