学会長挨拶

第31回学術集会長 塚原加寿子 (新潟青陵大学)

 日本養護教諭教育学会第31回学術集会を新潟市で開催するにあたり,実行委員会を代表して皆様にご挨拶を申し上げます。初めて新潟県で開催という貴重な機会を得ましたことに感謝し,実行委員一同準備に取り組んでおります。

 第31回学術集会のメインテーマは,「新しい時代に生きる子どもたちの可能性を広げる養護教諭の力」としました。

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行により,私たちの生活は大きく変わり,子どもの健康課題も多様化・複雑化しました。予測困難な日々の中で,学校保健活動の中核的役割を担う養護教諭は現実的な対応を迫られるとともに,子どもの健康と成長のために,多様な養護実践を積み重ねてきました。「子どもの健康と育ちを支える。」それは,どのような時代になっても変わらないのかもしれません。他方,Society 5.0時代として社会の在り方そのものが大きく変化し,新しい時代になろうとしています。新しい時代に生きる子どもたちに,養護教諭はどう支援していけばよいのでしょうか。今回は,子どもの可能性を広げるという視点で考えたいと思います。

 学術集会一日目(12月9日)午前中は開会に先立ち理事会主催のプレコングレス「養護教諭の専門性を支える学問について考えよう」を行います。学術集会は学会長講演「養護教諭の役割認知と周囲のニーズから見えてきたこと」から始まります。特別講演「体験談から考える子どものきもち」では,講師にプルスアルハの細尾ちあき氏をお迎えし,気になるけれど,SOSを出さない子どもたちの気持ちについてご講演いただきます。続くシンポジウムでは,シンポジスト3名にそれぞれの立場から子どもの可能性を広げる養護教諭の力についてご発表いただきます。それを糸口として会場と全国をオンラインで結び議論を通してメインテーマに迫ることができればと思います。

 二日目(12月10日)は,午前中は一般演題(口演19題,ポスター7題)の発表を行います。また,助成金研究「教員育成指標に基づく養護教諭のミドルリーダーコンピテンシー・モデルの開発」の発表も同時間帯に行います。その後,協賛企業によるランチョンセミナー(2会場)もありますので,ぜひご参加ください。総会報告の後は,課題セッション「複数配置から見えてくる養護教諭のこれからを考える」と,ワークショップ「健康情報の探し方・選び方・使い方を学ぼう!ヘルスリテラシー講座」,「イラストが苦手でもOK!保健室で使えるグラフィックレコーディング」の2題を企画しました。セッションやワークを通して有意義な時間を過ごしていただけることを念じております。

 本学術集会の開催にあたり,新潟県教育委員会,新潟市教育委員会,新潟県養護教員研究協議会,新潟県学校保健会,新潟県医師会,新潟市医師会,新潟県歯科医師会,新潟市歯科医師会,新潟県薬剤師会,新潟市薬剤師会からのご後援をいただきました。また,多くの団体・企業様からご協賛をいただくなどのご支援のもと開催できますことに深く感謝申し上げます。

 今回はハイブリットでの開催とオンデマンドを予定しております。多くの方からご参加いただけますようお願い申し上げます。

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