第33回学術集会学会長 大川尚子(京都女子大学)
おかげさまで本年12月に、京都市にて第33回学術集会を開催する運びとなりました。多くの方々にお力添えいただき、開催準備を進めることができましたことを心より感謝申し上げます。
ウェルビーイングには、自己肯定感や自己実現などの獲得的な要素と、人とのつながりや利他性、社会貢献意識などの協調的な要素があり、この両者を調和的・一体的に育み、日本社会に根差した「調和と協調」に基づくウェルビーイングを、教育を通じて向上させていくことが求められています。
そこで、本学術集会では、メインテーマを「子どもたちのウェルビーイングを支える養護教諭の役割」としました。養護教諭として保健室での関わりや学校保健活動を通して、子どもたちのウェルビーイングをどのように支えるのかを皆様と一緒に考えていきます。
1日目の特別講演は、「プロ囲碁棋士に学ぶメンタルコントロール術」というテーマで、日本棋院関西総本部所属の囲碁棋士、九段、2018年に国民栄誉賞を受賞された井山裕太氏よりオンデマンドでご講演いただきます。
教育講演では、「子どものウェルビーイング」というテーマで、京都大学人と社会の未来研究院教授、文部科学省中央教育審議会委員の内田由紀子氏にご講演いただきます。
シンポジウムは、「子どもたちのウェルビーイングを支える養護教諭の役割-学校の福祉的役割に注目して-」をテーマに、柏木智子氏(立命館大学産業社会学部教授)、名田早苗氏(滋賀県湖南市障がい福祉課発達支援室室長)、上田智也氏(神戸市福祉局相談支援課こども・若者ケアラー相談・支援窓口 担当課長)の3名のシンポジストにご提言いただき、ご参加の皆様と議論していきます。
2日目の午前は一般演題発表を、ランチョンセミナーは、「思春期のこころの学校健診における教育医学連携 ~寝る子は育つ~」、「子どもの成長を見ていく~シームレスなフォローを目指して~」の2題を予定しています。
午後のワークショップでは、にこ(@niko_hoken)氏(養護教諭インフルエンサー)による「養護教諭こそICTをフル活用!業務改善TIPS紹介セミナー」、株式会社ワコールによる「産学連携で繋ぐ健康教育への取り組み~京都女子大学×ワコールの取り組み紹介とツボミスクールの体験~」、爪活コーディネーター協会による「爪と心の関係 爪の切り方で自己肯定感を育む」の3題と、京都ならではのオリジナルツアー(事前申込、参加費別途3,300円)として「甘春堂にて和菓子作り」を予定しております。
12月の京都は、凛とした冷たい空気の中、お寺や神社だけではなく、美しく散り始める紅葉や貴重な建造物、SNS映えする絶景スポットなど、古都の魅力がより一層味わえる季節です。オンライン参加もお待ちしておりますが、できましたら対面でお会いできますことを楽しみにしております。
2025年6月1日